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簿記と相性の良いダブルライセンス、次に取る資格はどれが良い?
既に簿記は取得しているけど、次に取得すべき資格で悩んでいる方を対象としてダブルライセンスの情報をランキング形式でまとめています。
皆様資格取得のお手軽さや、組み合わせすることの相乗効果が高い資格をお探しの事と思いますので、簿記と相性が良く就職・転職に有利なダブルライセンスについて厳選&徹底リサーチしています。
現段階で簿記資格を取ろうかどうか悩んでいる方も、簿記取得後のステップアップを見据えた将来像を固める意味で、目を通して頂いて損はないと思います。また、ダブルライセンスのメリットについても解説していますので是非ご一読頂ければ幸いです。
この記事の目次
ダブルライセンスの良いところ(メリット)を解説
ダブルライセンスとは、複数の資格を併せ持つ事です。資格を沢山持っていると優秀に見える、会社内での評価が上がると言ったわかりやすいメリットを挙げることができますが、手始めにダブルライセンスが就職や転職にどのように有利に働くのかと、ダブルライセンスする上での資格取得戦略について整理しておきましょう。
ダブルライセンスは就職や転職に有利?
以下のグラフは、採用担当者が採用判断で重視している資格にどのようなモノがあるのかを示しています。簿記は5位にランキングされており、26%の採用担当者が重要視していると言うことになります。
ランキングだけみてしまうとTOP3に入っていないので、そこまで大したことないように見えますが日本の資格は民間合わせて3000種類あると言われていますから、10位以内にランキングされている資格は、就職市場において注目度抜群と言えます。
[ユーキャン調べ] 20代~40代の採用担当者200名(男性118名、女性82名)を対象
簿記に加えて上記にランキングされている資格を併せ持っていれば、当該資格を必要としている採用担当にヒットする確率が上昇しますので、就職・転職市場における注目度はグッと上がります。
付け加えますと、資格を取るのであれば闇雲に取得すのではなく、戦略を持って資格を取得した方が良いと考えます。相性の良い資格群で固めたほうが専門性は高まりますから、即戦力とみなされ易いと考えます。
2つのダブルライセンス資格取得戦略
ダブルライセンの取得戦略を考えた時、大きく2種類あるのかなと管理人は考えています。
簿記は様々な業態・業種で需要のある資格と言えますから、ターゲットとしている業種に関わりの深い資格を一つ併せ持つ事で、業種に特化した知識を保持している簿記資格保持者ということになりますので、簿記だけを持っている人よりも欲しい人材に映ることでしょう。
上記は、業種・業界知識の資格を加えることで業界に特化する戦略なので、例えば不動産業向けに宅建士を合わせて取得するといったダブルライセンスを考える事ができます。
不動産業界の人事としては「不動産業界で簿記のスキルを活かしたいです!」という志望目的がはっきりしているため、採用しやすい人材と言えるでしょう。
対して、簿記資格を深く掘り下げる戦略もあります。例えば、MOSを合わせて取得する事でITシステムにも強い人材を演出する事が可能です。簿記は多かれ少なかれ何らかのシステムに日常的に触れる事になりますから、ダブルライセンスとしては定番と言えます。
このような簿記特化型の資格取得戦略は、業種・業界によらずフラットに就職・転職先を選択する事が可能と考えます。
「業界に特化する戦略」「簿記資格を深く掘り下げる戦略」いずれも効果が高い戦略だとは思います。ご自身のキャリアを棚卸しして、目指す仕事に就くためにはいずれの戦略を採用すべきかを良く検討しておく事が大切だと思います。
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)+簿記
組み合わせのポイント
- 相性度 :
- お手軽度 :
- 就職・転職:
- 数字を扱うスペシャリストとしての肩書は完ペキ
- 就職・転職における良パフォーマンス
数字を効率的に扱うためのビジネス最強資格
簡易で効果が高いと判断する資格はなんと言ってもMOSだと考えます。数字を扱う仕事の性質上、会計や税の計算などでOfficeを扱うシーンは必ず発生すると言って良いと思います。このご時世、もはや避けては通れない必須スキルと言っても良いでしょう。
MOSは製品名の通りOffice(オフィス)のITシステムの使い手であることを証明するための認定資格です。Excel/Word/PowerPoint/Access/Outlookの各ソフトウェアの使い方から高度なマクロ作成までを学習しますので、普通のPCユーザーが一生触れることがない知識とスキルを得る事が可能です。
給与や税の計算などを行うITシステムは世の中に沢山存在しますが、すべてを網羅出来るわけではありませんので、Excelで月次処理を行っている場合も多々ありますから、Officeを使いこなす事ができれば、周囲が1日掛かっても出来ないようなことを数秒で出来るようになります。
また、入社したら前任者が残したわけのわからない関数の数式が埋め込まれたExcelを丸投げされるなんて事も割とあります。他人の作ったExcelの解読ほど精神的に来るものはありませんから、MOS資格の学習で得たスキルでスマートな形に作り変えてしまいましょう。
簿記の知識を保持した方が、Officeを用いて情報整理・分析することができれば、職場でも大変重宝される事でしょう。
就職・転職に有利な組み合わせなの?
先程お示しした「採用担当者が重視する資格」にMOSがランクインしています。実のところMOSは資格難易度がとても低いのですが、決して軽視されていないことがわかりますので、ビジネスシーンにおいて如何に重要な資格であるかを物語っています。
事務・経理・財務・庶務などのキーワードで転職サイトを検索していると、高確率でExcel/Wordのスキルは必須条件として記載があります。スタンダードなビジネススキルとして必須であることが多いため、未記載であったとしても使える事が前提になっている事も多いです。
IT部門でもない限りOffice操作に詳しい先輩がいることもあまり期待が持てませんので、スキルを強化しておかないとご自身が困ることになると思います。まあ、裏を返すとあなたがそういったスキルを持っていれば、ITに精通した人材がいない職場であれば高い需要が見込めるという事になります。
Officeに触れる事で他のソフトウェアの理解も早まる?
簿記資格に縁の深いソフトウェアといえば有名なところで言えば、弥生の会計ソフトがありますが、ITシステムというのは得てして機能やUI(ユーザインタフェース)が、使い勝手を突き詰めた結果、似てくると言う傾向にあります。
Officeはソフトウェアの世界標準と言っても良いので、Officeの操作に慣れていると、類似のソフトウェアの操作を行う時にも頭が真っ白にならずに済むと言う思わぬ効果があります。
事務や経理職に着かれる方は、「この月次処理はこっちのシステム」「人事システムはこっちのソフトへ」など様々なシステムやソフトウェアに触れる事になりますので、基盤としてOfficeに慣れておくとパニックにならずに済むと思います。
何かとシステムの機能に頼ってしまうところがあるんですが、システムの融通が効かない部分は「Excelでちょちょっとやっときますよ」なんてことも可能となりますので、まあ重宝がられる事は間違いないです。
MOSの資格体系を整理しておこう
ソフトウェア及びレベル別に完全に独立していますので、目的の認定資格のみ選んで受験する事が可能となっています。試験はすべて実技試験で、筆記試験はありません。各試験会場に用意されたパソコンを使い、問題の指示に従って正しい操作が行えるかを判定します。
全国一斉試験の場合は、月に1~2回の開催となっています。臨時試験の場合お近くのパソコン教室等で受験する事も可能で、月に何回も開催されていますので、お手軽に受験する事が出来ます。
スペシャリスト(一般) | ||
試験科目:Excel エクセル(表計算ソフト)
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バージョン | 重要度:特高 | |
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データの抽出・フィルタ・並べ替え・数式の作成・関数・グラフを用たデータの視覚的表現など、さまざまな目的や状況に応じて数値データを扱う表計算ソフトです。
計算事務処理に欠かせないソフトウェアであり、スキルレベルによって作業効率が大幅に異なります。事務・経理・会計など簿記資格保持者が働く業種では最も極める価値のあるソフトウェアと言えます。 |
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試験科目:Word ワード(文書作成ソフト)
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バージョン | 重要度:高 | |
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Wordは、ビジネス文書作成においてもはや必須と言って良いスキルです。入力した文字の装飾・罫線・段落の管理などWord文書作成の基本的な機能や、簡単なマクロの実行と作成課題が出題されます。 | |
試験科目:PowerPoint パワーポイント(プレゼンテーション ソフト)
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バージョン | 重要度:中 | |
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各種アニメーションや画面切り替え効果を設定する事で、魅せる効果が高くより相手の心に突き刺さる資料を作成出来ます。簡単な説明資料であればWordではなく、PowerPointで作ったほうがお手軽作成出来てしまいます。スライドの編集、書式設定、アニメーションや画面切り替え効果の適用などの課題が出題されます。 | |
試験科目:Access アクセス(データベース管理ソフト)
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バージョン | 重要度:低 | |
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テーブル・リレーション・クエリなどを駆使して大容量データを管理・レポートするためのデータベースソフトウェアです。
市販のPCにはofficeにAccessが入っていないので、馴染みが薄いかもしれませんので始めての方は少々戸惑うかもしれませんが、Excelよりも遥かに高度なデータ管理・分析が可能となります。 |
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試験科目:Outlook アウトルック(電子メール・タスクスケジュール管理ソフト)
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バージョン | 重要度:低 | |
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皆さんのOutlookの主な用途はメールの作成・編集だと思いますが、予定表の管理や活用、タスクの管理なども可能です。Skypeと連動して会議の開催や設備予約まで日常のタスク管理を一元管理出来るようになっています。メールの設定や作成及びタスク管理の課題が出題されます。 |
簿記と相性が良く、ビジネスシーンで活躍するソフトウェアはExcelとWordですから、認定資格はこの2つを主軸において学習すると効果的だと思います。
余裕があればPowerPointとAccessの認定資格も取得して於けば良いと思います。履歴書にMOSと記載すると同時に対応しているソフトウェアも一緒に記載すると思いますから、多くのソフトウェアを使いこなすことができればそれだけ企業の選択の幅も広がると考えます。
Accessは無理に取得する必要はないと考えますが、意中の会社が何らかのAccessのシステムを持っている場合は、かなり頼りにされると思います。Excelでのデータ管理に限界が来ているような会社であれば、Accessでのデータ管理を提案する事も出来ますから、他志望者との差別化を図る事が可能です。
さらに、ITシステム担当と打ち合わせをする場合には少なからずデータベースの知識が必要となります。「正規化・リレーション・プライマリキー」と言ったワードに「?」マークが付く方は、是非Accessでデータベースの基礎知識を学習してみてはいかがでしょうか。
続いて、上位の認定資格である「エキスパート(上級)」の体系を確認してみましょう。
エキスパート(上級) | ||
試験科目:Excel エクセル(表計算ソフト)
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バージョン | 重要度:特高 | |
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エキスパート(上級)では、データの分析や評価などを本格的に行うスキルを身につける事になります。ピボットテーブルなどのデータ分析、条件付き書式や入力規則の設定、マクロの作成・編集などExcelの高度な機能が出題されます。
使用する関数もさらに高度なものを利用出来るようになりますので、「何これ?!むちゃくちゃ便利!」と言うシーンに数多く直面することになるでしょう。 |
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試験科目:Word ワード(文書作成ソフト)
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バージョン | 重要度:高 | |
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スタイル機能や目次・索引作成などの長文機能、マクロやコントロールボタンの作成など一歩進んだ、Wordの機能が課題として出題されます。
上級では「Wordってこんなことまで出来るの?!」と単なる文書作成ソフトウェアの域を飛びだした、高度な機能を学習する事になります。 |
ExcelとWordのみエキスパート(上級)のレベルが用意されている事からも、ビジネスシーンで利用頻度が高く有益なソフトウェアであることを示しています。Excelの上級は実務に活かせる機能を多く学習しますので、持っていて損のない認定資格と言えますので、是非取得して簿記資格に深みを持たせてほしいと思います。
ソフトウェアの更新の期間は概ね5年程度となりますので、あっという間に次世代のバージョンが登場しますから、企業側もこれに追従して次々にOfficeのバージョンを上げていきます。よって、新しいバージョンで認定試験を受けておくのが無難と考えます。
MOSの合格難易度は?
MOSの合格率は公式には公開されていませんので、資格スクールが公表している数字を引用すると一般で概ね80%~90%、上級で60%~70%程度と言われていますから、合格率としては高いと言えそうです。
しかし、PCは1人1台の世の中なので受験者の中には実務でOfficeに触れている機会が多い方や、PCスクールや講座で指導を受けた方が一定数含まれているので合格率は高く出ていると言えるでしょう。
PC操作に疎い方は目的の機能にたどり着けなかったり、操作方法によっては正解にたどり着く方法が数パターンあるのも特徴なので、自学自習では混乱する事も多いでしょう(うまく行かずストレスも溜まるかと思います・・・)。
MOSの出題内容はソフトウェア操作なので、動画に手引きしてもらって操作を見て覚えるのが最も効果的ですから、心配な方は通信講座やスクールの利用を検討してみてください。
文字を打ち込んで色とか罫線を付けている程度の方や、普段Officeに縁のない方がMOSを受験する場合は、各ソフトウェアごとに1ヶ月程度の学習期間は必要と言えますが、セオリーや操作を覚えてしまえば、他資格に比べて難易度も低いので簿記と相性もよく取り組み易い資格です。
ファイナンシャルプランナー(FP)+簿記
組み合わせのポイント
- 相性度 :
- お手軽度 :
- 就職・転職:
- マネーを扱う資格同士で相性バッチリ
- 就職・転職における良パフォーマンス
単なる事務員・経理担当で終わらないために
ファイナンシャルプランナー(FP)は、税金・保険・年金・投資・相続といった幅広い分野に精通したマネーの専門コンサルタント資格です。元々は個人を対象としたコンサルティングをメインとしていた資格でしたが、近年は企業向けの知識も問われる資格に変化しています。
簿記は企業のお金の流れを把握・具体化するプロなので、会社のお金の流れを把握することになります。あなたは、経営状態や財務状態を熟知し統計的情報として持っているキーマンなわけです。
で、単に統計情報として蓄積しているだけでは意味を成さないので、数字から見えることを経営にフィードバックしたり、新たな投資や事業展開に活かしたいと経営サイドは必ず考えるはずで、キーマンであるあなたに単なる経理担当以上のスキルを期待する事でしょう。
しかし、効果的なコンサルティングのノウハウがなければ事務員で終わってしまうかもしれません。そこで、統計的情報をFP技能士として得たノウハウで見える化して、経営面のコンサル・アドバイス・提案を行う訳です。
もちろん簿記単独でも、財務の分析力や会社のマネーの流動性を読み取る力は十分ありますが、発言の説得力としてFP資格を持っている人のほうが、一つ上であることは想像に易いと思います。
簿記とFPは同じマネーを扱う資格でありながら、統計化の専門家と統計情報を分析・活用する専門家として職域の棲み分けができており、両資格の持つ強みが大変マッチする資格だと言えます。
就職・転職に有利な組み合わせなの?
先程お示しした「採用担当者が重視する資格」のランキング上位資格を合わせ持つことになりますから、就職市場においては大変注目度が高く、相性の良い資格であることから採用担当としても好印象であることは間違いないと考えます。
特に金融や不動産業界を目指す方は、簿記・FP資格は昇給や昇格の要件になっている事も多く、求人情報の必須条件に両資格の記載が多くみられますので、取得した状態で採用面接に挑めば有利に働くことは間違いないでしょう。
後述する難易度的にもFP3級は持っている方が最近増えてきていますので、差別化を図るのであればFP2級が是非とも欲しいところです。数ある求人情報を見るに、安定感を出すには、簿記2級+FP2級の組み合わせが良いと考えます。
ファイナンシャルプランナーの合格難易度は?
■合格率・学習時間の目安 | ||
資格等級 | 合格率 | 学習時間 |
FP3級 | 60~70%程度 | 198時間(2.2ヶ月) |
FP2級 | 20~40%程度 | 486時間(5.4ヶ月) |
FP1級 | 5~15%程度 | 810時間(9ヶ月) |
■補足事項 | ||
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簿記2級にも言えることですが、FP2級になると合格率もグッと下がりますし出題範囲も増えますので、自学自習では壁を超えられない方が出てくる難易度となっていますので、短期で効率よく学習を進める場合は資格スクール等の手助けを検討しても良いかと思います。
ただし、超難関と言われる国家資格に比べれば全然マシなので効率よく学習すれば、簿記2級+FP2級ならば本気を出せば1年位で取得できるレベルかと思います。ファイナンシャルプランナーは、日商簿記と同じく年3回試験が行われるので、学習計画が練りやすいといった側面もあります。
簿記は受験条件はありませんが、ファイナンシャルプランナー(FP)は実務経験や3級からステップアップしてゆく必要があります。初学者の方は簿記3級+FP3級の取得後、簿記2級+FP2級とスケールアップすれば良いかと思います。
一応管理人の学習順序としては、日常への密着度から考えて学習していて飽きの来ないFP3級を先に学習するのをおすすめ致しますが、早期の就職・転職のためということであれば、簿記でマネーの流れの基礎や数字の扱いに慣れてから、FPで知識の幅を広げる形が効率が良いかと思います。
社会保険労務士+簿記
組み合わせのポイント
- 相性度 :
- お手軽度 :
- 就職・転職:
- 会社をターゲットとする資格同士で専門性を強化
- 総務+経理の仕事が可能となり、就職市場での魅力抜群
会社の人事・労務・年金のスペシャリスト
社会保険労務士(社労士)は、労働・社会保険に関する法律を扱う国家資格です。会計・財務などお金に関するスキルも必要なので、簿記と職域が重なる箇所もありますので、簿記 → 社会保険労務士へとステップアップする方も多数いらっしゃいます。
社労士は会社の総務・人事・経理部門等で社会保険や会社の労務管理に携わる形になりますから、簿記の有資格者と活躍するフィールドや部署が近いため、両資格の相性はとても良いと言えます。
採用担当者が重視する資格にもランキングされており、総務・人事・経理部門への転職をお考えの方が社労士を持っていれば、その権威性もあいまってかなりの強さを発揮すると言えます。
社会保険労務士は以下のような独占業務を持っていますので、業務的なスキルだけではなく、資格をもっている事自体が強みになります。
■社労士の独占業務 | |
1号業務(独占業務):労働及び社会保険諸法令に基づいて申請書等を作成すること | |
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2号業務(独占業務):労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成 | |
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3号業務:事業における労務管理等に関する相談対応、指導など | |
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簿記が会社で活きる資格である事は言うまでもありませんが、労務管理の専門家である社労士資格を加え、会社をターゲットとする資格同士で専門性を強化することが可能な、優れた資格取得戦略と言えます。
社会保険労務士の合格難易度は?
社労士試験は一定の受験資格が必要で、学歴・実務経験・厚生労働大臣が認めた国家試験に合格している事などが受験の条件となっています。詳しくは社会保険労務士試験オフィシャルサイトを参照してください。
社会保険労務士試験オフィシャルサイト|社会保険労務士試験の受験資格■社会保険労務士の合格率 | |
年度 | 合格率 |
平成24年度 | 7.0% |
平成25年度 | 5.4% |
平成26年度 | 9.3% |
平成27年度 | 2.6% |
平成28年度 | 4.4% |
平成29年度 | 6.8% |
平均 | 5.9% |
択一式で計7科目、選択式で計8科目が出題され、択一式・選択式試験のそれぞれの総得点と科目ごとに合格基準が決定されます。すなわち、1科目でも合格基準に到達していないと足切りに引っかかって不合格となります。
1科目が難化してしまうと合格率が下がる結果となるのですが、足切りがなく総得点だけの判定であれば、合格率はかなり高く出るはずです。社労士試験は、苦手科目を如何になくすかが合格のポイントとなります。
合格基準に達する迄に要する学習時間は、800~1000時間と言われますので大体1年程度は必要な計算です。簿記とは違い年一発勝負ですから、地道に学習する姿勢が問われる資格といえます。
ダブルライセンスしていれば、就職・転職では有利に働きますし、入社後取得すれば所属部門での確固たる地位を築く事が出来る、会社にとってのスペシャリストの名にふさわしい資格と言えます。
簿記の次の資格を考えらている方は、一つの到達点として是非取得を目指して頂きたいと思います。
税理士+簿記
組み合わせのポイント
- 相性度 :
- お手軽度 :
- 就職・転職:
- 簿記検定の知識がそのまま活かせる上位互換資格
- 税務のスペシャリストの肩書は完璧
- 独立開業も視野に
税務のスペシャリストとしての到達点
税理士資格単独でも社会的ステータスは相当なものですから、簿記+税理士をダブルライセンスしている方は、上から下まで税に関する事はすべてこなす事が可能と社会的に認知される事でしょう。
簿記に合格してから税理士資格へステップアップするのが王道となっていますから、簿記+税理士の組み合わせは、敢えてダブルライセンスするというよりは自然とダブルライセンスになっているケースが多いかと思います。
これは、税理士の試験の必須科目である「簿記論」及び「財務諸表論」に簿記の知識が必要となりますので、簿記の学習及び資格取得をしておくと税理士の学習にスムーズに移行しやすいという理由から来ています。
ただし、税理士は会社の採用担当者の重視するランキングに入っていません。
独立思考が強いと思われているか、あるいは会社の総務・事務として求めるモノとは少しずれているからではと推測します。会社の社員として採用する場合、労務管理のエキスパートである社労士の方が欲しい人材に映ると考えます。
ただし上記は一般の会社の話であって、税理士・会計事務所の場合は、諸手を挙げて歓迎される事でしょう。
税理士・会計事務所の優良求人ですと、税理士資格取得のバックアップを公言している法人もあります。簿記を持った状態で入り込めれば、実務をこなしつつ税理士資格の勉強も出来るのでかなりラッキーだと思います。
税理士にも独占業務があり、下記の3つの業務は税理士以外が行う事は出来ません。
■税理士だけが出来る独占業務 | |
1.税務代理 | |
税務署などに提出する確定申告、青色申告の承認申請、税務署の更正・決定に不服がある場合の申立、税務調査の立会いなどについて代理します。無資格者が知人の確定申告を代行すると当然違反となってしまいます。 | |
2.税務書類の作成 | |
税務署などに提出する確定申告書・相続税申告書・青色申告承認申請書・不服申立書など、税務署などに提出する書類を企業や個人にに代わって作成することが出来ます。 | |
3.税務相談 | |
所得金額・税金の算出方法・相続・贈与など、税法を含めた税に関するあらゆる相談に応じて適切な指導を行う事が出来る、税の相談・コンサルティングのスペシャリストです。 |
税理士の合格難易度は?
税理士試験は誰でも受験可能と言う訳ではありません。学識・資格・職歴等の前提条件が必要ですが、日商簿記1級または全経簿記上級をパスしていれば、税理士の受験資格を得ることが可能となっています。
受験条件は国税庁のホームページを参照してください。
税理士試験に関するQ&A|国税庁■税理士の合格率(科目別平均) | |
年度 | 合格率 |
平成24年度 | 16.8% |
平成25年度 | 14.8% |
平成26年度 | 13.8% |
平成27年度 | 15.2% |
平成28年度 | 13.2% |
平成29年度 | 20.1% |
平均 | 15.6% |
税理士試験は、全11科目の中から必須科目を含む5科目でそれぞれ60%以上得点すると合格となっています。上述の通り合格率は10~20%の間で推移しており、噂に聞くほど超難関には見えませんが、これはあくまで全科目の合格率の平均値となります。
5科目全てを1回の試験で合格する必要はなく科目合格の有効期限がありませんので、数年掛けて5科目すべてに合格するのがセオリーです。5年~10年の歳月を経てやっとこさ合格出来る資格なので、高い目的意識を持った上で望まないと途中で息切れしてしまう事でしょう。
晴れて合格の暁に税理士として独立すれば高収入が望めるので、簿記の次をお考えの方は視野に入れておくと良いでしょう。
業界特化型のダブルライセンスの例
ここまで簿記の資格を深掘りする形でのダブルライセンスの例をお示ししてきましたが、業界に特化した戦略の視点でダブルライセンスの例を挙げてみたいと思います。
業界特化型ダブルライセンスのポイントは、対象としている業種の業務の流れを把握出来る資格であることが重要かと思います。また、簿記を活かす(サポートまたは倍化させる)資格である事が重要です。
例えば、簿記+クレーン運転士の組み合わせを考えてみましょう。建設業界志望の場合確かに業界にはマッチしていますが、クレーン運転士がバリバリの現業資格なので、簿記の資格を活かす形の組み合わせになっていないと言えます。
例が少々極端ではありますが、あくまで主軸とするのは簿記の資格ですから、この場合わかりやすいところで「建設業経理士」の組み合わせが良いと考えられます。簿記と近い学習内容ですからダブルライセンスしやすく、業界に特化した経理・事務等の専門家の肩書を得る事が可能です。
このように、志望する業界を意識しつつ簿記と近い資格でダブルライセンスすることが戦略として重要となってきます。
続けて、業界ごとにいくつか資格をラインナップしてみますので、是非今後の資格取得戦略に加えてみてください。尚、営業や現場向けの資格はできるだけ除外する形での記載を心がけております。
不動産業界
■簿記+宅地建物取引士(宅建士) |
組み合わせのポイント
宅建士は、社労士や税理士と同様に独占業務を持った国家資格となります。大金が動く不動産取引の際に、売買や貸借の契約に係る重要事項の説明を行う不動産取引のスペシャリストです。
業務に従事する者5人につき1名以上の割合で、専任の宅地建物取引士の設置が義務付けられていますから、宅建士だけでも業界的には十分な需要があると言えます。 |
■簿記+不動産鑑定士 |
組み合わせのポイント
不動産鑑定士は全国に数千人しかいない希少価値の高い資格となっています。不動産の価値を公正・中立な立場から決定する事は、不動産鑑定士だけに認められた独占業務となっています。
かなりの難関資格ですから、どちらかと言うと宅建からのステップアップで将来的に独立開業を視野に入れている方が目指す資格と言えるでしょう。 |
金融・保険業界
■簿記+ファイナンシャルプランナー(FP) |
組み合わせのポイント
深掘り戦略でも登場したファイナンシャルプランナーですが、金融・保険業界との相性は文句なしと言えますので再登場させています。金融・保険業界では、FP資格取得が昇格や昇給の前提条件になっているところもありますから、ダブルライセンスしておいて損はありません。
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■簿記+銀行業務検定試験 |
組み合わせのポイント
都市銀行・信託銀行・信用金庫・生命損保などの従業員が年間30万人程度受験するため、業界人必須の検定試験となっています。業務の遂行に必要な実務知識および、技能応用力について、その習得程度を測定することを目的にしていますので、昇格・昇進の条件になっている事もあります。
銀行業務に特化した資格ですから、ダブルライセンスの戦略目的と合致すると言えます。実施される種目はかなりの数がありますが、簿記をベースに考えた場合は「法務・財務・税務」あたりが狙い目と言えます。 |
建設業界
■簿記+建設業経理士 |
組み合わせのポイント
建設業特有の会計処理を行うための技能を習得するため、簿記の学習が活きる資格と言えます。求人をみていると資格手当がつく事も多いようですから、是非取得して頂きたいと思います。
建設業経理士の資格等級は4級~1級まであり、3~4級は「建設業経理事務士」2~1級は「建設業経理士」をそれぞれ名乗る事が出来ますが、建設業経理士が会社に在籍していると建設(土木)事業の入札において加点対象となるため、とても需要のある資格となっています。 |
簿記と相性の良いダブルライセンス、資格取得戦略まとめ
簿記は就職・転職を考えた時に門戸が広く、昔から飯のタネに困らない資格の代表格として君臨していますので、世の中から会社が無くなりでもしない限り今後もこの傾向は続くと予想します。
簿記の有資格者に求められる近年の傾向としては、ITによるシステム化に対応できる事と、会社のマネーの流れを経営戦略に積極に取り入れるため、分析・提案を行うスキルを保持している事になろうかと思います。
単なる事務方という肩書だけでは、優良求人においてライバルを出し抜くのは難しくなっているという事です。就職・転職を考えた場合に採用担当者の目に留まる確率を上昇させたいのであれば、ダブルライセンスは強力な手段であることは明確です。
今回様々なダブルライセンスの提案をさせて頂きましたが、これらはほんの一部に過ぎません。業界特化型の戦略では、探せばそれこそ山のように有用な資格が埋もれていますので、本記事を参考にライバルに打ち勝つ資格を戦略的に取得して頂きたいと思います。
ダブルライセンスをリーズナブルに実現出来る講座
ダブルライセンスは、次の資格取得へ動くたびに費用がかさむのが頭の痛いところだと思います。オンスク.JPでは、月額980円から対象講座全てを受講可能という画期的な受講料を実現していますので、一度チェックする事をおすすめ致します。